最前線の現場で 世界と日本をつなぐ

筏井 公輝

二等航海士
2016年入社
(2020年取材当時)

船員を目指した理由

最初は幼いころに読んだ雑誌で、船員になれば「世界中を旅できる」というキャッチコピーを見て、船員に興味を覚えたのがきっかけでした。そして、具体的に色々と調べていくうちに世界中を周れ、各国の人々との交流ができ、世界をまたにかけて働けるという事がわかり、本格的に船員を目指すようになりました。四面を海に囲まれた日本のエネルギー資源輸入や物流経済を支える上で、海運業界は大きな役割を果たしていることもわかり、その最前線の現場で世界と日本をつなぐ一員になりたいという気持ちが日々強くなったことも覚えています。

印象に残っている仕事

ケープサイズバルカーで世界一周航海に従事したことは今でも強く印象に残っている仕事の1つです。日本を出帆して日付変更線を超え太平洋を渡り、新パナマ運河を通過してカリブ海を北上、大西洋を経てカナダで鉄鉱石を積載して、帰りは喜望峰をまわりインド洋を超え、日本に戻りました。船長指示のもと、二等航海士としてこれらの航海計画の立案や各種航海計器の設定・メンテナンスを行い、航海当直に従事し、約3か月の長い航海を無事完遂。地球の大きさを体感するとともに、船乗りとして非常にやりがいを感じた航海となりました。

日々の航海当直

航海当直のため昇橋する瞬間は毎回、今でも自然と肩に力が入ります。二等航海士となってから、夜間の0時~4時と昼間の12時~16時の当直を任されるようになりました。特に夜の当直の間は、その時間帯に働いている乗組員はおらず、基本的にはみんな休んでいます。その状況の中、船の進む先を見ている者は自分と1人の操舵手しかいません。二等航海士といえども、20万トンの船体と貨物、さらには乗組員の命を預かっていると思うと、自分が背負っている責任の重さに身震いしてしまいそうになりますが、それは自分の仕事のやりがいに直接的に結びついており、日々大きな達成感を感じながら安全運航に務めることができています。

海上に道を切り拓く

船舶が貨物を目的港に届ける上で、キーポイントになってくる業務の一つに「航路選定」があります。車で利用する「ナビ」とは違い、海はボタン一つで最適な航路を選定することはできません。書籍からの知識や海図等から最新情報を集約し、航海士として培ってきた経験から最適な航路を選定します。また予定航路上での気象・海象が及ぼす本船への影響は非常に強く予測が難しいですが、ここが航海士の腕の見せ所でもありますし、自らの決めた航路を予定通りに船舶が航行する様は、まさに「航海士」としての醍醐味が実感できる瞬間のひとつです。

HISTORY

  • 2016年10月~ 三等航海士として入社
  • 2019年4月~ 二等航海士昇格

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